記事が読まれるか読まれないかは、タイトルにかかっていると言っても過言ではありません。SEO的な観点で言うと、キーワードは前半に置くだとか、文字数は28文字に抑えるだとかいろいろあります。しかし、はっきり言って、初級ライターの方はそこまで考えなくても問題ないです。
大切なのはターゲットと掲載場所を明確にし、少しだけテクニックを使うこと。以下でそれぞれを詳しく解説していきましょう。
誰に向けて書いている記事なのかを明確にする
タイトル付けでもっとも必要なのはこの視点です。自分が書いた記事や、これから書く記事の内容は、いったい誰に喜ばれるものなのかを具体的に考えましょう。
たとえば、「ウォーターサーバーはお金がかかるイメージがあるが、意外にお金はかからない」という内容の記事は誰に喜ばれるでしょうか?以下で考えてみます。
- 節約はしたいけど、ウォーターサーバーが欲しい主婦
- 奧さんに反対されているけど、ウォーターサーバーを導入したい旦那さん
- 社内にウォーターサーバーを設置したい会社員
いくつか書き出した後、自分で書いた記事の内容をもう一度見てみましょう。条件にぴったり当てはまるターゲットがいれば、その人物像を忘れないようにしてください。タイトル付けの時には、その人に向かって問いかけたり、話しかけたりするような気持ちが重要になります。
ネタ出しにも使えるターゲット選定
話が少しそれますが、たとえば「ウォーターサーバーは水道水よりもいい」という記事を書く場合。誰に向けて書くかで、内容は変わります。
- 主婦:「意外にお金がかからない」「お料理に利用できる」
- 妊婦やお母さん:「水道水は赤ちゃんに危険」「ウォーターサーバーならミルク作りも簡単」
- 女性全般:「ミネラルウォーターは体にいい」「ダイエット効果」
- 男性:「おいしいコーヒーが作れる」「熱湯が手軽に使える」
このように、はじめにターゲットありきで考えはじめ、その人たちにとってウォーターサーバーはどんなものなのか? メリットにはどんなものがあるのか? を考えていくと、ネタ出し・探しの際にも役立ちます。また、はじめからターゲットが見えているので、記事品質も高くなるはずです。
掲載される場所について考える
掲載サイトによってタイトルの付け方には作法があります。誤った温度感で記事のタイトルを作り掲載されると、サイトの中で浮いてしまうことも。以下に代表的な掲載場所と、それぞれのポイントを記載します。
企業(コーポレート)サイトの場合
いわゆる「記事」と呼ばれるものは、悪い言い方をすると“読み捨てられる”ものです。いわゆる“消費する”ということですね。一方、コーポレートサイトに掲載されているサービス紹介などのページは、その企業にとって会社パンフレットのような意味合いを持ちます。そのため、タイトルで目を惹かせる必要はありません。統一感があり、整理されているのが理想です。そのため、「○○社のサービス」といった感じの、端的なものが多いです。
サテライトサイト系の場合
商品やサービスの広告として使われるサテライトサイトの場合、大切なのは検索ユーザーの悩みに共感し、その解決方法を提示することです。そのため、タイトルには悩んだユーザーが検索しそうなキーワード(語句)を入れ、「解決策はこちら!」という目印を立ててあげるのが重要です。また、奇をてらうよりはシンプルなほうがよいでしょう。
Webメディアの場合
オウンドメディアを含むWebメディアの記事では、ある程度引きのあるタイトルが求められます。そのため、企業(コーポレート)サイトのような端的なものではいけません。誰に向けて書かれている文章なのかに加え、その記事を読むとどんないいことがあるか(ベネフィット)をアピールできるタイトルが望ましいです。また、SNSでの拡散も考え、煽りを入れたり裏切り要素を含ませたりするのもテクニックになります。
ニュースサイトの場合
そのサイトの方向性にもよりますが、基本はストレートかつ端的にニュースの内容を示したタイトルが望ましいです。また、サイトによっては13文字以内におさめるべき、というルールがあるところもあります。とは言え、近年ではWebメディアもニュースサイトもごちゃ混ぜになっている傾向にあるので、基本的には掲載されるサイトのトンマナに合わせておくのが無難です。
人の目を惹くテクニックを多少使っておく
最後はテクニックです。これについては語り尽くされている感もあるので、まとめて記載します。
テクニック | 例 |
常識の逆 | 沸騰させてもダメ!?実は危険な日本の水道水 |
具体的な名称で目を惹く | 安心で健康な暮らしに必要なのはこだわりの宅配水○○○ |
意外な組み合わせ | 熱燗好きなお父さんにこそウォーターサーバーがオススメ |
具体的な数字を入れる | 10年で7倍!注目集まる宅配水の市場規模 |
ターゲットの悩みを入れる | 水道水は危険?赤ちゃんをお持ちのママに伝えたい“水”のアドバイス |
レベル感を入れておく | お料理初心者もOK!ミネラルウォーターで作る簡単レシピ |
簡単なことを伝える | 今すぐできる!ウォーターサーバーを使った災害対策 |
役立つことが伝わる言い回し | 「○○な方法」「○○のテクニック」「○○なヒント」「○○効率化」 |
インパクトのある言い回し | 「要注意!」「知らないと恥ずかしい」「今流行の~」「たった○日で~」 |
問いかける系 | その水道水、赤ちゃんに飲ませていませんか?実は危険な~~~ |
あまりよい例がでなくて申し訳ないですが、よく使われているのは上記のようなテクニックです。とは言え、テクニックはあくまでテクニック。記事の内容が驚きや有益性に溢れていれば、ストレートでシンプルなタイトルでも人の心は掴めるはずです。
Webメディアには「○○をするためのたった3つの方法」やら、「○○な方へ送る10個のアドバイス」なんて記事が氾濫しています。正直、こうしたタイトルは食傷気味な人も多いので、どうしても味気ないタイトルしか思いつかない場合のみ、調味料的に利用するのがオススメです。